台無(読み)だいなし

精選版 日本国語大辞典 「台無」の意味・読み・例文・類語

だい‐なし【台無】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ひどくいたみ損じて役に立たなくなること。すっかりだめになること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「いかさまにかけられ身上大なしになり」(出典:洒落本・蕩子筌枉解(1770)伊州歌)
    2. 「霜解の路で、いつも出入の靴がだいなしになるが」(出典:妻(1908‐09)〈田山花袋〉一五)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 ( 多く下に打消の表現または否定的な内容の語を伴って ) すっかり。全然。まるで。ひどく。
    1. [初出の実例]「あれは爪が割て居るから道をあるく。あいつが爪がわれぬと、だいなし、うごくこっちゃない」(出典:咄本・鹿の子餠(1772)牛と馬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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