司教座聖堂学校(読み)しきょうざせいどうがっこう(英語表記)cathedral school

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「司教座聖堂学校」の意味・わかりやすい解説

司教座聖堂学校
しきょうざせいどうがっこう
cathedral school

ヨーロッパ各地の司教座聖堂に付設され,聖職者が経営した学校。当初は聖職者養成を目的としたが,次第に俗人子弟も教えるようになった。多くの場合,貴族の男子を対象に,教会宮廷や商業などの要職に従事するうえで必要とされる知識,技能の教授にあたった。各司教座聖堂ごとに設けられ,普通は 100人以下の生徒を収容した。中世初期,8~9世紀頃のヨーク,オルレアン,リームズの学校は特に有名であった。 12世紀のシャルトルの司教座聖堂学校では,フランス有数のスコラ哲学者 C.ベルナールが,聖書学ギリシア・ローマ古典学を教授して当代随一の勢威をふるった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android