同位体ピーク(読み)ドウイタイピーク

化学辞典 第2版 「同位体ピーク」の解説

同位体ピーク
ドウイタイピーク
isotope peak

質量スペクトル中に現れる,天然存在比の少ない同位体を含んだイオンの示すピーク.地球上の天然炭素中には,13C が約1.1% 含まれているので,炭素をn個含んだ質量数が1だけ大きいイオンは,12C だけにより構成されている同じイオンの1.1 × n % 出現する.したがって,炭素数の大きいイオンについては無視できず,ほとんどの有機化合物の質量スペクトルには同位体ピークを含んでいることになる.しかし,同位体ピークとよぶのは,主として 13C を1個以上含んだイオンによって示されるピークをいい,iピークともいう.また,ClやBrのように同位体存在度の大きい原子もあり,同位体ピークの高さの比から未知物質の質量スペクトルにより,その元素組成を解析できる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む