ピーク(読み)ぴーく(英語表記)Wilhelm Pieck

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピーク」の意味・わかりやすい解説

ピーク
ぴーく
Wilhelm Pieck
(1876―1960)

ドイツ民主共和国(旧東ドイツ)の政治家ブランデンブルクのグーベンで労働者の子に生まれる。初めは家具職人の徒弟。1895年ブレーメンの社会民主党書記、1906~1910年ブレーメン市会議員。第一次世界大戦時にスパルタクス団に参加、1918年兵役中にオランダ脱走。1919年の一月蜂起(ほうき)の際に逮捕されたが釈放。同年共産党創立では中央執行委員。1921~1928年プロイセン州議会議員、1928~1933年国会議員。1928年よりコミンテルン執行委員。1933年フランスへ、のちソ連へ亡命。1945年帰国し、1945~1946年ソ連占領地区共産党の党首、1946~1954年グロテウォールとともにドイツ社会主義統一党SED。のちのドイツ連邦共和国民主社会党)の議長、1949~1960年国家評議会議長(元首)を務めた。

[中川原徳仁]

『阪東宏訳『統一戦線への歴史的転換』(大月書店・国民文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピーク」の意味・わかりやすい解説

ピーク
Pieck, Wilhelm

[生]1876.1.3. グーベン
[没]1960.9.7. ベルリン
東ドイツの政治家。 1895年ドイツ社会民主党に入党。第1次世界大戦中に反戦活動で逮捕され,脱走してオランダに亡命。 1918年ドイツ共産党の創立に参加し,同党中央委員,のち議長。 46年東ドイツで社会民主党左派と共産党が合併,社会主義統一党が結成されると,その議長となり,49年初代大統領就任。亡くなるまで大統領をつとめた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カスハラ

カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...

カスハラの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android