吾妹子を(読み)ワギモコヲ

デジタル大辞泉 「吾妹子を」の意味・読み・例文・類語

わぎもこ‐を【×妹子を】

[枕]吾妹子をいざ見む」「吾妹子を早見む」の意から、同音を含む地名「いざみの山」「早み浜風」にかかる。
「―いざみの山を高みかも」〈・四四〉
「―早み浜風大和なる」〈・七三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「吾妹子を」の意味・読み・例文・類語

わぎもこ‐を【吾妹子を】

  1. 「吾妹子をいざ見む」の意から、「いざ見」と同音を含む地名「いざみの山」にかかる。
    1. [初出の実例]「吾妹子乎(わぎもこヲ)いざみの山を高みかも大和の見えぬ国遠みかも」(出典万葉集(8C後)一・四四)
  2. 「吾妹子を早く見む」の意から、「はや見」と同音を含む「早み浜風」にかかる。
    1. [初出の実例]「吾妹子乎(わぎもこヲ)早見浜風大和なる吾待つ椿吹かざるなゆめ」(出典:万葉集(8C後)一・七三)

吾妹子をの補助注記

「万葉‐二七五二」の「吾妹児乎(わぎもこヲ)聞き都賀野辺のしなひ合歓木(ねぶ)吾はしのびえず間なくしおもへば」は「吾妹子を聞きつぐ」の意から「つぐ」と同音を含む地名「つが野」を引き出す序詞の一部に用いられている。

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