周世郷(読み)すせごう

日本歴史地名大系 「周世郷」の解説

周世郷
すせごう

千種ちくさ川左岸の周世、対岸真殿まとの一帯にあった郷。「和名抄」所載の赤穂郡周勢すせ郷を継承する。「経俊卿記」によると、正嘉元年(一二五七)には周世郷御厩田について大原禅衆の訴えがなされているが、御厩田は前国司の時に大原禅衆に付されたもので、それに対する国司の乱妨停止が命じられている(同年六月一五日条)。千種川の支流である矢野やの川によって現相生市域との結びつきも深く、東寺領矢野庄の名主実円と是藤名名主職を争った真殿守高の父親は、主人のもとを逐電して大原法花堂領周世郷真殿村に隠居していたことがあるという(観応元年六月日「例名内是藤名名主実円重申状」東寺百合文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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