最新 地学事典 「周口店動物群」の解説
チョウコウディエンどうぶつぐん
周口店動物群
Zhoukoudian fauna,Choukoutien fauna
中国の北京市房山区周口店の石灰岩採石場の洞窟・裂罅(れつか)堆積物のうち,北京原人(Homo erectus)の化石が多産した第1地点と呼ばれる場所の堆積物に含まれていた化石群で代表される,中国北部の中期更新世の哺乳動物群。これに対応するのは,同時期の中国南部の万県動物群。第1地点の堆積物の年代は,ウラン系列法や古地磁気法などで明らかにされている。第1地点の哺乳類化石には,小型のものから大型のものまでの多くの種類があり,中国北部の前期更新世の動物群(泥河湾動物群)と共通する絶滅種(Equus sanmeniensisなど)も少数含まれてはいるが,大部分は現生種に近い絶滅種(Panthera youngiやCervus grayiなど)および現生種(Ursus arctosやMoschus moschiferusなど)が占めている。同様の動物群は,中国北部の他の中期更新世の化石産地にも見られる。ただし,周口店では第1地点以外にも多くの地点で哺乳類化石が産出し,その時代は鮮新世から後期更新世におよんでいる。そのため,周口店動物群は近年あまり使われなくなっている。
執筆者:河村 善也
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

