和邇中村(読み)わになかむら

日本歴史地名大系 「和邇中村」の解説

和邇中村
わになかむら

[現在地名]志賀町和邇中

和邇川左岸にあり、南は小野おの村。古代北陸道の和邇駅がおかれた。天正一一年(一五八三)八月の御蔵入目録(浅野家文書)に中村とあり、高四五七石余。「前田家大坂冬陣日記」によれば、元和元年(一六一五)二月一日前田利光は京を出発、和爾まで来ている。寛永一三年(一六三六)霊仙りようぜん山の入会をめぐり、和邇中村・今宿いまじゆく村は上龍花かみりゆうげ村・下龍花村(現大津市)と相論をおこし、峰を境として東原を和邇二ヵ村の入会山とすることで決着した(畑文書)。寛永石高帳に中むらとあり、高五六七石余、旗本市橋領。慶安高辻帳に中村とあり、田方二九三石余・畑方九七石余・永荒一七七石余、ほかに幕府代官へ小物成米一斗を納める。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android