唃厮囉(読み)こくしら(その他表記)rGyal-sra

改訂新版 世界大百科事典 「唃厮囉」の意味・わかりやすい解説

唃厮囉 (こくしら)
rGyal-sra
生没年:997-1065

吐蕃王朝の後裔に当たり,その名は〈仏の子〉の意。本名は欺南陵温籛逋。青唐方面の領袖らに推されて吐蕃の統一をはかり,はじめ郭州(阿什貢,貴徳北西)に,ついで宗哥(bPsong-kha)に,さらに邈川(ばくせん)(碾伯)に独立国を建て,西夏攻撃を条件に宋の援助を求め,やがて青唐に王国をきずくが,仏の再生として政治・軍事両面を統べた彼の姿は,後世チベットのダライ・ラマ,パンチェン・ラマを思わせる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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