唐棣花・棠棣・朱華（読み）はねず

精選版 日本国語大辞典

はねず【唐棣花・棠棣・朱華】

〘名〙

① 初夏に赤い花をつける植物。具体的には未詳。バラ科の落葉低木ニワウメとする説、その変種であるニワザクラとする説、また、モクレンとする説などがある。

※万葉（８Ｃ後）八・一四八五「夏まけて咲きたる波禰受(ハネズ)ひさかたの雨うち降らばうつろひなむか」

② 「はねずいろ（唐棣花色）」の略。

※書紀（720）天武一四年七月庚午「浄位より已上(かみつかた)は、並に朱華を著る。〈朱華、此をば波泥孺(ハネズ)と云ふ〉」

出典　精選版 日本国語大辞典