国連タジキスタン監視団(読み)こくれんタジキスタンかんしだん(英語表記)UNMOT

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国連タジキスタン監視団」の意味・わかりやすい解説

国連タジキスタン監視団
こくれんタジキスタンかんしだん
UNMOT

タジキスタン政府軍とイスラム系反政府勢力の停戦監視のため派遣された国連監視軍。国連の平和維持活動 PKO一環として,安保理決議 968号によって,1994年 12月,中央アジアのタジキスタンに設置された。アフガニスタン国境を中心に約 40人 (最大規模 84人) を派遣して停戦の監視にあたっている。タジキスタンでは 1991年以降,現政権と旧勢力との間で内紛状態にあったが,96年にはアフガニスタンなどの支援を受けたイスラム系反政府勢力が力を増して内戦に発展した。ロシア軍は当初積極的に介入したが,97年調停に乗出し,和平協定の調印にこぎつけた。しかしその後も政情不安定な状態が続き,監視団の派遣となった。 98年7月,派遣中の日本人秋野豊政務官ら3人が射殺された。

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