国際粗鋼カルテル(読み)こくさいそこうカルテル(その他表記)International Steel Cartel; ISC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際粗鋼カルテル」の意味・わかりやすい解説

国際粗鋼カルテル
こくさいそこうカルテル
International Steel Cartel; ISC

第1次世界大戦後の鉄鋼生産の著しい増加と国際競争の激化による価格の低落に対する措置として,ドイツ,フランス,ベルギー,ルクセンブルク,ザール間で 1926年に成立をみた鉄鋼カルテル。生産高などの協定がなされた。のちにオーストリアチェコスロバキアハンガリーユーゴスラビアなどが参加した。 29年恐慌後の混乱で一時形骸化したが,33年には,イギリス,アメリカが参加して,新たに国際粗鋼輸出組合 Internationale Rohstahl-Export-gemeinschaft (IREG) が結成された。これが第2次世界大戦勃発までの世界の鉄鋼貿易のほとんどを支配したが,39年に消滅した。

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