垂流(読み)たれながし

精選版 日本国語大辞典 「垂流」の意味・読み・例文・類語

たれ‐ながし【垂流】

〘名〙
大小便を所かまわずたれ流すこと。また、直腸尿道などの括約筋(かつやくきん)がゆるんで、大小便を無意識にたれること。
※滑稽本・一盃綺言(1813)「関東のつれ小便たら何たらいふて、御当地はたれなかしぢゃ」
② 転じて、汚水などを始末しないで流れ出るままにすること。
※現代経済を考える(1973)〈伊東光晴〉III「かくて開放体系工場が一般化してくる。これが、使い捨て、たれ流しを生み、公害を加速して」

たれ‐なが・す【垂流】

〘他サ五(四)〙
① 大小便をしまりなくたらす。また、そのしまつをしないでそのままにしておく。
※満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉四七「何百年となく奉天の民が垂(タ)れ流(ナガ)した糞小便が」
② 転じて、汚水などを処理しないで流れ出るのにまかせる。
※白く塗りたる墓(1970)〈高橋和巳一一企業が有毒物質をたれ流しており」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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