塵の世(読み)チリノヨ

デジタル大辞泉 「塵の世」の意味・読み・例文・類語

ちり‐の‐よ【×塵の世】

けがれたこの世。濁世
「神も交はる―の、花や心に任すらん」〈謡・小塩

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塵の世」の意味・読み・例文・類語

ちり【塵】 の 世(よ)

  1. けがれたこの世。俗世間。憂き世。ちりの境。
    1. [初出の実例]「わづかに墨のすられたる方ばかり黒うて、そのほかは瓦の目にしたがひて入り居たるちりのこの世には掃ひがたげなるに」(出典:能因本枕(10C終)二一九)
    2. 「いやな夢覚て橋立の松の風ふけは塵(チリ)の世じゃ物となをなをやむ事のなかりし」(出典浮世草子・好色五人女(1686)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android