濁世(読み)ダクセ

デジタル大辞泉 「濁世」の意味・読み・例文・類語

だく‐せ【濁世】

政治道徳の乱れた世。だくせい。「濁世に交わる」→じょくせ(濁世)
[類語]俗世間世俗俗界塵界風塵

じょく‐せ〔ヂヨク‐〕【濁世】

仏教で、濁り汚れた世の中。末世まっせ。だくせ。
[類語]末世末の世

だく‐せい【濁世】

だくせ(濁世)

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精選版 日本国語大辞典 「濁世」の意味・読み・例文・類語

じょく‐せヂョク‥【濁世】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じょく」は「濁」の呉音 ) 仏語。濁り汚れた人間の世。末世。五濁悪世(ごじょくあくせ)。だくせ。
    1. [初出の実例]「夫往生極楽之教行。濁世末代之目足也」(出典:往生要集(984‐985)序)
    2. 「いかなる仏の濁世塵土に示現して」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)仏五左衛門)
    3. [その他の文献]〔法華経‐勧持品〕

だく‐せい【濁世】

  1. 〘 名詞 〙
  2. にごった世の中。道徳や政治の乱れた世の中。汚れた世の中。だくせ。
    1. [初出の実例]「誠是希代之厳重、濁世之規模、何事如之」(出典吾妻鏡‐文治五年(1189)一二月九日)
    2. [その他の文献]〔史記‐孟子荀卿列伝〕
  3. じょくせ(濁世)

だく‐せ【濁世】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せ」は「世」の慣用音 ) =だくせい(濁世)
    1. [初出の実例]「人生れて濁世(ダクセ)汚穢を被り、容易に之を蝉蛻すること能はず」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉五〇)

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普及版 字通 「濁世」の読み・字形・画数・意味

【濁世】だくせい

乱れた世。〔史記、平原君伝論賛〕原君は(へんぺん)たる濁世の佳子なり。然れども未だ大體を睹(み)ず。

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