最新 地学事典 「変成流体」の解説
へんせいりゅうたい
変成流体
metamorphic fluid
変成作用に際して,岩石中の鉱物粒間に存在すると考えられる流体。変成流体の存在は,温度上昇に伴って鉱物の脱水反応が生じている事実や,流体が存在しない場合は固相間の反応が進みにくいことから結論される。変成鉱物中の流体包有物の一部は,変成流体が包有されたものである。流体の化学組成は化学平衡論に基づき計算されるほか,流体包有物の化学分析からも求められている。それによるとH2O-CO2-NaCl系が最も普通であるが,CH4やN2, SO(2)(-)(4)も存在する。変成時の流体組成は,鉱物の反応により系の内部で緩衝されている場合と,外部からの流体の浸潤によって制御されている場合とがある。
執筆者:森清 寿郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

