大和郷(読み)おおやまとごう

日本歴史地名大系 「大和郷」の解説

大和郷
おおやまとごう

和名抄」高山寺本に「於保也万止」、刊本に「於保夜末止」と訓ずる。「大和志」は「已廃存海知村」として現天理市海知かいち町に比定。同地の倭恩智やまとおんち神社は式内社とされている。また「続日本紀」天平宝字二年(七五八)二月二七日条に「城下郡大和神山生奇藤」とある。なお現天理市新泉にいずみ町の大和神社鎮座地が大和郷とも考えられるが、大和神社は城上しきのかみ郡内で創祀され、山辺郡内の式内社となっている(天理市の→大和神社ので、大和郷は大和神社鎮座地を中心とした城上・城下・山辺三郡にわたる郷であった可能性もあり、永仁二年(一二九四)の大仏灯油料田記録に「一段半大大和 宇兵衛垣内(中略)在大和国山辺郡南郷十三条六里卅一坪」、西大寺田園目録に「山辺郡十四条五里卅三坪内二段字アサコ、大和里ニアリ」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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