大小暦(読み)だいしょうれき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大小暦」の意味・わかりやすい解説

大小暦
だいしょうれき

太陰太陽暦では1年の月の大小、および閏(うるう)月が年により一定していない。そこで月の大小、閏月が簡単にわかるように創案されたのが大小といわれるもので、月の大小、閏月を表示した印刷物が大小暦である。月の大小の表示にはいろいろとくふうが凝らされ、創案された初めころは簡潔なものであったが、のちに贈答用として趣向を凝らした結果、しだいに複雑華美となり、好事家の愛玩物(あいがんぶつ)となるに至った。

[渡辺敏夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大小暦の言及

【絵暦】より

…絵や記号で暦象を記した暦。大小暦や南部盲暦(めくらごよみ)が代表であり,江戸時代の半ば以降に多く作られるようになった。大小暦は月の大小を種々の絵で奇抜に表現した暦で,貞享・元禄(1684‐1704)のころから作られ,1765年(明和2)以降急激に流行した。…

※「大小暦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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