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趣向 シュコウ

デジタル大辞泉の解説

しゅ‐こう〔‐カウ〕【趣向】

[名](スル)
おもむき。意向。趣意。「いつもとは趣向の異なるパーティー」
味わいやおもしろみが出るように工夫すること。また、その工夫。「趣向を凝(こ)らす」
「夫れから袴の股立を取て進退に都合の好いように―して」〈福沢福翁自伝
歌舞伎浄瑠璃で、戯曲の背景となる類型的な「世界5」に対して、戯曲に新しい変化を与えるための工夫。
俳諧で、句の構想。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

しゅこう【趣向】

歌舞伎の脚本構成法の一つ。脚本の縦筋となる〈世界〉に対して,横筋をいう語。〈世界〉とは,固定化した既成の類型であり,この動かない〈世界〉に働きかけて狂言に新しい変化を与える工夫が〈趣向〉である。太閤記の世界に石川五右衛門を趣向としてからませることによって《金門五山桐》という新しい狂言が作り出されるわけである。したがって,趣向はつねに新奇な魅力を必要とし,その案出が,狂言作者の才能のうちもっとも重要なものである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

しこう【趣向】

「しゅこう(趣向)」の転。

しゅこう【趣向】

おもむき。趣意。趣旨。 「貴翰の御-了承しました」
おもしろみやおもむきを出すための工夫。 「 -を凝らしたもてなし」
歌舞伎・浄瑠璃を作劇する際に、その作品に背景として選ばれた類型的な「世界」に対し、作者が当時の事件から取り入れたり、創作したりして盛り込む劇的工夫。 → 世界
俳諧用語。句の構想。「句作り」に対する語。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の趣向の言及

【歌舞伎】より

…治助の作品は伝統的な江戸歌舞伎独特の作風を洗練・発展させたもので,全体にはなやかなムードに包まれ,洒脱で機知に富んでいる。奇抜な趣向を立てることにすぐれ,会話も軽みを主として,すらすらと運ばれる。 初世仲蔵を中心として,立役も舞踊を演じることがふつうになり,常磐津や富本を地とする劇舞踊が流行するのもこの時代である。…

【世界】より

…したがって個々の〈世界〉は恒久不変的なものでなく,時代的な流行もあり,類型の形成により新生し名目のみ残り使用されなくもなる。作者は役者や観客に共通の知識となっている〈世界〉の上に新しく案出した〈趣向〉を脚色したり,複数の〈世界〉を混合したりして作品を作る。〈世界〉の用語は1757年(宝暦7)7月江戸中村座の役割番付の小名題に〈仕組〉や〈趣向〉とともに記されており,すでに劇作用語として成立している。…

※「趣向」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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