大石中村
おおいしなかむら
[現在地名]大津市大石中町
東村の南、瀬田川が大きく西に流れを変えるその南岸に位置する。地内で曾束越と宇治田原越が分岐し、山城宇治方面と瀬田方面などを結ぶ。中世は大石庄の内で、その中心であったことから地名があるといい、近世は大石五ヵ村の一つ。大石庄下司職を勤めた大石氏のうち大石修理亮家と大石中殿がこの地に住んだ。天文一三年(一五四四)一一月二九日の神光庵田地売渡証文(近江栗太郡志)に「中殿」の名がみえ、同じく字として「大石中村」の地名がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 