日本歴史地名大系 「大脇寺跡」の解説 大脇寺跡だいきようじあと 愛知県:新城市庭野村大脇寺跡[現在地名]新城市庭野 大脇紫雲山と号し、真言宗。本尊薬師如来。平安時代に存在し、富賀(ふか)寺の記録(富賀寺蔵)に「庭野村紫雲山大脇寺坊中七ケ寺」とあり、七坊を擁する大寺であったが、中世末にはすでに衰えて廃寺となった。現在の地名に仁王門跡(におうもんあと)・坊谷(ぼうや)・小坊寺(しようぼうじ)・貴照堂(きしようどう)などがあり、往時をしのばせるにすぎない。七坊の一といわれる曹洞宗大脇山林光(りんこう)寺が残る。大脇寺の本尊薬師如来坐像は、林光寺内の薬師堂内(現在は収蔵庫)にあって、あすなろ材の一木造、像高一三〇センチの秀作で、頭部内部に嘉応三年(一一七一)正月一五日、仏師頼与作の墨書銘があり、国指定重要文化財。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by