大袋庄(読み)おおいのしよう

日本歴史地名大系 「大袋庄」の解説

大袋庄
おおいのしよう

現新湊市から射水いみず小杉こすぎ町南部にかけての地域に比定される。「三州地理志稿」は久々江くぐえ以下放生津ほうじようづ潟周辺の村落三三村を大袋庄としている。正和五年(一三一六)三月日の本阿代則房重訴状案(大乗院文書雑々引付)に「大袋庄東放生津」とみえる。これは時衆で東放生津に住む廻船商人本阿方がその持船を越前三国みくに(現福井県三国町)において漂着船として掠奪されたことについての訴訟文書である。中世の放生津潟は周囲に湿地帯を伴って大きく広がり、その一帯が大袋庄であったとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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