天文広域精測望遠鏡(読み)てんもんこういきせいそくぼうえんきょう(その他表記)VLBI Exploration of Radio Astrometry

知恵蔵 「天文広域精測望遠鏡」の解説

天文広域精測望遠鏡

国立天文台が建設した電波望遠鏡。日本国内に広く4つの口径20mの2ビーム同時受信アンテナを設置してつなぎ、VLBI技術により日本列島と同規模の仮想電波望遠鏡を構成する。4局を岩手県奥州(旧水沢)市、鹿児島県薩摩川内市、東京都小笠原村父島、沖縄県石垣市に置き、地球軌道直径を基線とする三角測量で銀河系内に分布する天体メーザー源の位置を従来の100倍の精度(10万分の1秒角)で決め、銀河系全体の立体構造、運動を解明するのが狙い。

(谷口義明 愛媛大学宇宙進化研究センターセンター長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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