天網恢々、疎にして洩らさず(読み)てんもうかいかい、そにしてもらさず

故事成語を知る辞典 の解説

天網恢々、疎にして洩らさず

悪いことをしたものは、いずれ必ず天罰を受けるということ。

[使用例] 「おまえ、便箋に五百枚もラブレター書いたってほんとうか?」「えっ?」と口をあけて、彼は蒼くなった。「誰にきいたんだ。」「天網恢々っていうやつだよ。」[庄司薫白鳥の歌なんか聞えない|1970]

[由来] 「老子―七三」の一節から。天がどういう考えでものごとを差配しているのかはだれにもわからない、ということを述べたあと、「天網恢々、疎にして失わず(天が悪人を捕まえるために張り巡らした網は、目が粗いようだが、結局は悪人を取り逃がすことはない)」と、天のはたらきに深い信頼を寄せています。なお、原文では「失わず」ですが、日本では「洩らさず」の形で定着しています。

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