太和正音譜(読み)たいわせいおんぷ(その他表記)Tai-he zheng-yin-pu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太和正音譜」の意味・わかりやすい解説

太和正音譜
たいわせいおんぷ
Tai-he zheng-yin-pu

中国,明の詞曲評論書。寧献王朱権の著。2巻。上巻は元,明の詞曲家の作品の評論や,雑劇リスト,下巻は宮調別に詳しく譜式を載せた曲譜となっている。巻首洪武 31 (1398) 年の自序がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の太和正音譜の言及

【曲譜】より

…すべて歌詞の実例を挙げるが,用途により2類に分かたれる。一つは基本句格,異格および平仄(ひようそく)(抑揚)を指示して作詞の用に供するもので,代表的なものに明の寧献王朱権《太和正音譜》,清の李珏(りぎよく)《北詞広正譜》,明の沈璟(しんけい)《南九宮十三詞宮譜》,明の徐迎・鈕少雅(ちゆうしようが)《南曲九宮正始》などがある。また一つは,洋楽における楽譜のごとく,ドレミファに相当する〈工尺〉とよぶ漢字記号を歌詞の右傍に付したり,〈板眼〉とよぶリズムの指示を加えて,歌唱者や伴奏者の用に供するもので,その代表的なものに清の荘親王《九宮大成南北詞宮譜》,清の葉堂《納書楹曲譜》,清の王錫純《遏雲閣曲譜》,民国の王季烈・劉富樑《集成曲譜》などがある。…

※「太和正音譜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む