曲譜(読み)キョクフ(その他表記)Qǔ pǔ

デジタル大辞泉 「曲譜」の意味・読み・例文・類語

きょく‐ふ【曲譜】

楽曲の譜。楽譜

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精選版 日本国語大辞典 「曲譜」の意味・読み・例文・類語

きょく‐ふ【曲譜】

  1. 〘 名詞 〙 音楽歌謡調子抑揚高低などを示した譜。楽譜。
    1. [初出の実例]「尤も初伝以上になっても、曲譜(キョクフ)丈は仍(なほ)二人教授を受けねばならぬ」(出典恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉六)

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改訂新版 世界大百科事典 「曲譜」の意味・わかりやすい解説

曲譜 (きょくふ)
Qǔ pǔ

中国の古典劇における歌詞部分や,それと本質的に同じ〈散曲〉に用いるメロディの個々について,諸種の指示を与えるもの。すべて歌詞の実例を挙げるが,用途により2類に分かたれる。一つは基本句格,異格および平仄ひようそく)(抑揚)を指示して作詞の用に供するもので,代表的なものに明の寧献王朱権《太和正音譜》,清の李珏(りぎよく)《北詞広正譜》,明の沈璟(しんけい)《南九宮十三詞宮譜》,明の徐迎・鈕少雅(ちゆうしようが)《南曲九宮正始》などがある。また一つは,洋楽における楽譜のごとく,ドレミファに相当する〈工尺〉と呼ぶ漢字記号を歌詞の右傍に付したり,〈板眼〉と呼ぶリズムの指示を加えて,歌唱者や伴奏者の用に供するもので,その代表的なものに清の荘親王《九宮大成南北詞宮譜》,清の葉堂《納書楹曲譜》,清の王錫純《遏雲閣曲譜》,民国の王季烈・劉富樑《集成曲譜》などがある。
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