国指定史跡ガイド 「太田茶臼山古墳」の解説
おおだちゃうすやまこふん【太田茶臼山古墳】
大阪府茨木市太田にある古墳。南北に延びる低い台地上にあり、宮内庁によって継体(けいたい)天皇陵である三島藍野陵(みしまのあいののみささぎ)に治定(じじょう)されている。藍はこの地の広範囲な地名であり、付近には現在も安威(あい)川が流れている。墳丘の長さが約226mの前方後円墳で、後円部の直径は約140m、前方部の幅は約150mで、幅28~33mの馬蹄形の周濠がめぐる。宮内庁の調査によって、大量の円筒埴輪(はにわ)や馬形・甲冑形・水鳥形埴輪、須恵器(すえき)片などが出土しており、考古学的には5世紀中ごろの築造とされており、継体天皇の没年は531年であることから、東に1.5kmほど離れたところにある今城塚古墳を天皇陵とする説が有力である。阪急電鉄京都線茨木市駅から近鉄バス「太田」下車、徒歩すぐ。