恵比須柱(読み)エビスバシラ

デジタル大辞泉 「恵比須柱」の意味・読み・例文・類語

えびす‐ばしら【恵比須柱】

民家で、大黒柱に次ぐ主要な柱。大黒柱と相対するものをさすことが多い。

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精選版 日本国語大辞典 「恵比須柱」の意味・読み・例文・類語

えびす‐ばしら【恵ヱ比須柱・夷柱】

  1. 〘 名詞 〙 民家建築で、大黒柱と並んだ柱をいう。使用場所は一定しないが太さは大黒柱よりやや細めか、または同じ程度で、棟木を支えている場合は構造上も重要な役割をもつが、えびす神の神棚をとりつけた柱をいうだけのものもある。
    1. [初出の実例]「町人は大こくばしらゑびすばしらを立」(出典:歌舞伎・大一大万大吉(1700)一)

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世界大百科事典(旧版)内の恵比須柱の言及

【大黒柱】より

…家のなかで大黒柱1本だけを特に太くするのは江戸時代中期以降の農家や町家に多く見られ,より古い時期には,太い梁の両端を支えるための太い柱が土間の周囲などに何本も使われた。これらを,小黒,えびす柱,荒神柱,よめご柱などと呼ぶ地方がある。大黒柱だけを特に太くするのは,囲炉裏のある居間の周囲の鴨居(かもい)に太い差(さし)鴨居を使うようになり,差鴨居を支える必要から起こったのであるが,太い大黒柱や差鴨居が家格や富を象徴したことが,その傾向をいっそう助長した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」