奈呉(読み)ナゴ

デジタル大辞泉 「奈呉」の意味・読み・例文・類語

なご【奈呉/奈古/那古/名児】

大阪市住吉区の住吉大社の西にあった海岸付近の古名。[歌枕
住吉すみのえの―の浜辺に馬立てて玉拾ひりひしく常忘らえず」〈・一一五三〉
富山県新湊しんみなと市の放生津江ほうじょうづえ付近の古名。奈呉の浦。[歌枕]
「―の海の沖つ白浪しくしくに思ほえむかも立ち別れなば」〈・三九八九〉

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関連語 なご 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「奈呉」の意味・読み・例文・類語

なご【奈呉・奈古・那古・名児】

  1. なご(奈呉)の浦」の略。
    1. [初出の実例]「奈呉(ナゴ)海人の釣する舟は今こそば船枻(ふなだな)打ちてあへて漕ぎ出め」(出典万葉集(8C後)一七・三九五六)

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世界大百科事典(旧版)内の奈呉の言及

【新湊[市]】より

…人口3万8491(1995)。古くは奈呉,放生津(ほうしようづ)と呼ばれ,鎌倉時代の守護所,加賀藩時代の蔵宿がおかれるなど,この地方の中心であった。江戸時代には北前船をはじめ回漕業が盛んであった。…

※「奈呉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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