図書館情報学用語辞典 第5版 「委託販売制」の解説 委託販売制 小売店がメーカーの生産した商品を,買切りではなく,返品可能な委託という形で仕入れることのできる制度.出版界では一般に,出版社が発行した新刊書は書籍取次を経由して書店へと配本されるが,委託販売制により,一定期限内であれば,書店は仕入れた商品を再び取次を通して出版社に返品できる.このことにより,多品種小量生産という特性を持った本という商品を,小売店である書店は自らのリスクを負うことなく店頭展示販売ができる.しかしながら年間7万点を超す出版点数に対応しなければならないために,書店側が早めに委託本を返品してしまうという弊害も生まれている.現在,岩波書店などの一部の学術専門出版社などが買切り制を採用しているが,出版慣行としては委託販売制が広く普及している. 出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報 Sponserd by