婦人保護施設(読み)ふじんほごしせつ

共同通信ニュース用語解説 「婦人保護施設」の解説

婦人保護施設

生活困難を抱える女性を無料で受け入れ、精神的なケアや自立支援をする施設。1956年の売春防止法制定に伴い、売春経験者の保護などを目的に設置されたが、その後ドメスティックバイオレンス(DV)被害者、生活困窮者らへ対象が広がった。39都道府県に48カ所あり、東京や大阪などには複数の施設がある。鳥取、島根両県など、婦人保護施設はないが、支援団体への補助金や、「ステップハウス」という生活訓練施設など、独自支援策を実施している県もある。

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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

世界大百科事典(旧版)内の婦人保護施設の言及

【売春防止法】より

…ここで売春とは,対償を受けまたは受ける約束で不特定の者と性交することをいう。当初は売春およびその相手方となる行為をも処罰すべきだとの考えが強かったが,刑法は私生活にまで介入すべきではなく,弱者たる売春婦には処罰より保護が必要であるなどの意見が反映されて,これらは禁止するが処罰せず,売春の周旋(6条),困惑させて売春させる行為(7条),対償のうわはね等(8条),売春目的の前貸(9条),売春をさせる契約の締結(10条),情を知って場所を提供すること(11条),管理売春営業(12条),情を知って営業資金を提供すること(13条)という売春助長行為の処罰を中心とし,売春を行うおそれのある女子に対しては婦人相談所(34条),婦人相談員(35条),婦人保護施設(36条)によってその保護更生を図ることで売春を防止することとなった。ただ売春の目的で公然と相手方を勧誘した場合には処罰の対象とされ(5条),自由刑の執行を猶予されても裁判所の裁量により補導処分に付され婦人補導院に収容されることがある(17条)。…

※「婦人保護施設」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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