学生職員(読み)がくせいしょくいん

大学事典 「学生職員」の解説

学生職員
がくせいしょくいん

学生が大学職員でもあるという場合は大きく分けて二つある。一つはティーチング・アシスタント(Teaching Assistant: TA),あるいはスチューデント・アシスタント(Student Assistant: SA)として,学生が教員の補助者として関わるケースである。関西大学のようにラーニング・アシスタント(Learning Assistant: LA)と称する場合もある。またオープン・キャンパスなどでの補助業務などを担当する場合もあるが,いずれも学生にとってはアルバイト感覚の臨時職員という意識と後輩学生のためのボランティア意識が重なる。ただし近年は,大学院生のTAの一部業務を,のちの大学教員としての職務を円滑にこなすためのプレFDという捉え方をすることもある。

 もう一つは大学職員のまま,あるいは一時休職する形で大学職員向けの大学院社会人コースに入学するケースである。桜美林大学大学院アドミニストレーター専攻が代表例であるが,単なる個人的キャリアアップというより,今日の大学事情に対応した新たな職員を社会的に育成することが求められていることも意味する。こうした社会人学生は職員としての現場経験を有するという意味で,学生・教員・職員が一体的・有機的に大学教育改善を推進する上で有益な存在である。
著者: 橋本勝

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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