学術大学(読み)がくじゅつだいがく

大学事典 「学術大学」の解説

学術大学[独]
がくじゅつだいがく

ドイツの高等教育機関はその目的や機能等により,いくつかの分類が可能である。学術大学とは,1990年代まで用いられていた分類で,博士学位授与権(ドイツ)(Promoitonsrecht)や大学教授資格授与権(ドイツ)(ハビリタツィオン)授与権を有する大学をさす。学術大学に分類されたのは総合大学,工科大学,教育大学,連邦軍大学,神学大学等である。芸術大学や専門大学は博士学位授与権を有していなかったので,学術大学には分類されていなかった。大学法として,「学術大学法」を制定していた州もあった。学術大学という分類の背景には研究を主とする大学とそうでない大学という考え方があったが,研究を重視する大学の範囲は拡大してきている。現在,学術大学という分類は公的にはなく,連邦教育研究省や各州文部大臣会議,学長会議の文書,連邦統計局の統計では,博士学位授与権を有する大学は「総合大学及びそれと同等の大学Universitäten und gleichgestellte Hochschulen」と表記されている。
著者: 長島啓記

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android