朝日日本歴史人物事典 「安倍吉平」の解説
安倍吉平
生年:天暦8(954)
平安中期の陰陽家。安倍晴明の子。父のあとを継ぎ,朝廷の陰陽家として活躍する一方,歴代天皇や藤原道長など貴族のための陰陽道の祭儀に従事し,陰陽道宗家としての安倍氏興隆の基礎を固めた。正暦2(991)年に陰陽博士であったことが知られ,寛弘8(1011)年,主計頭,長和5(1016)年には従四位下に叙せられ,寛仁3(1019)年には天文密奏の任を命じられた。治安1(1021)年兼備中介,従四位上。また同年の改元の際に諸道の博士らに伍して革命勘文を勘申している。<参考文献>村山修一『日本陰陽道史総説』
(脊古真哉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報