改訂新版 世界大百科事典 「ルイ4世」の意味・わかりやすい解説 ルイ[4世]Louis Ⅳ生没年:921-954 西フランク王。在位936-954年。カロリング家のシャルル3世単純王(在位898-922)の息子で,922年ロベール2世の反乱後イギリスに亡命。936年国王ラウールの死後,有力諸侯間の勢力均衡から国王に担ぎ上げられる。しかし,すでに領域諸侯領の本格的形成が始まっていた西フランク王国には,もはやカロリング家の所領も家臣も残っておらず,こうしてルイは巧妙なロベール家のユーグ・ル・グランの傀儡(かいらい)となる。のちにユーグと仲違いして,ドイツ王オットー1世に接近した。死後,王位は息子のロテールが継いだ。執筆者:下野 義朗 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイ4世」の意味・わかりやすい解説 ルイ4世(海外王)ルイよんせい[かいがいおう]Louis IV, d'Outremer [生]921[没]954.9.10. ランスカロリング朝末期の西フランク王 (在位 936~954) 。シャルル3世 (単純王)の子。父王の廃位後,イングランドに亡命,そこで成人し,936年パリ伯ユーグに招かれて帰国,即位した。このため「海外王」と称される。カロリング朝の王威ははなはだふるわず,2度にわたるノルマン人の侵入を効果的に阻止することができなかったうえ,実権を握るパリ伯および反乱貴族との抗争に終始した。落馬による負傷が原因で死亡。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by