日本歴史地名大系 「安政巨岩磨崖仏」の解説 安政巨岩磨崖仏あんせいきよがんまがいぶつ 富山県:富山市旧上新川郡地区流杉村安政巨岩磨崖仏[現在地名]富山市流杉常願寺川左岸、流杉(ながれすぎ)の民家裏にある。高さ二・二メートル、周囲約一二メートルの巨岩中央に、縦一×横〇・七五メートルの光背形のくぼみをうがって、水天像が刻まれている。刻銘は明治二年(一八六九)の年紀とともに「水除水神社、村方安全」とある。越中最大といわれる安政五年(一八五八)二月二六日の地震によって立山で大鳶(おおとんび)崩れが発生、これによって生じた常願寺川上流の貯水は三月一〇日と四月二六日に大洪水となって下流域を襲ったが、この巨岩はその際に上流から押流されてきたものである。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by