宝樹(読み)ほうじゅ

精選版 日本国語大辞典 「宝樹」の意味・読み・例文・類語

ほう‐じゅ【宝樹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しちじゅうほうじゅ(七重宝樹)」の略。
    1. [初出の実例]「方丈草堂、呑法界而蠆芥、花山松林、変宝樹而刹説」(出典性霊集‐六(835頃)右将軍於華山宅設左僕射大祥斎願文)
    2. [その他の文献]〔法華経‐見宝塔品〕
  3. 美しい木。
    1. [初出の実例]「さて又これなる花桜常の色には変りつつ、是も故ある宝樹と見えたり」(出典:光悦本謡曲・当麻(1435頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宝樹の言及

【生命の樹】より

…そのほかアショーカ(ムユウジュ),シャーラ(サラソウジュ),マンゴー等が仏教美術での聖樹として用いられている。これらのモティーフは仏国土を表現する宝樹にも使われている。なお,ヨーロッパのキリスト教美術でも〈生命の樹〉としてのブドウがしばしば描かれ,今も行われる枝の主日のオリーブやナツメヤシの祝福,またクリスマス・ツリーも聖樹崇拝の名ごりといえる。…

※「宝樹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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