宮滝村(読み)みやたきむら

日本歴史地名大系 「宮滝村」の解説

宮滝村
みやたきむら

[現在地名]吉野町大字宮滝

吉野川の曲流部、河岸段丘上にある平地村。川を隔てて西の御園みその村、南の喜佐谷きさだに村に対する。南岸の三船みふね山は川に迫って、段丘は南に狭く北に広い。ミヤタキは水のたぎり流れる所の意で、「万葉集」に「たぎつ河内の大宮所」と詠まれたように激流岩を噛む「たぎつ瀬」である。貝原益軒は「和州巡覧記」にこの情景を次のごとく写している。

<資料は省略されています>

「万葉集」巻一に「滝の都」と詠まれるが、宮滝が地名として文献上に初めて現れるのは「扶桑略記」の昌泰元年(八九八)一〇月、宇多上皇近郊遊猟の記事で、「廿二日、直指宮滝、上皇臨発(中略)廿五日、遂至宮滝」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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