宮谷郷
みやたにごう
現在の富浜町宮谷を遺称とし、西隣の七保町下和田を含む一帯を郷域としたと思われる。下和田の春日神社にあった文明一五年(一四八三)三月銘のアラハヽキの神像二体の一体に「都留郡宮谷郷井尻村住願主」、もう一体に「鶴郡矢野門郷井尻村」とみえる(甲斐国志草稿)。この井尻村は同社蔵の天文八年(一五三九)七月二八日の十六善神画像裏書(同書)に「宮谷郷ノ井尻百蔵大明神」とあるところから、百蔵大明神(春日神社)の所在地周辺の村名である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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