宿田村(読み)やずたむら

日本歴史地名大系 「宿田村」の解説

宿田村
やずたむら

[現在地名]神林村宿田

あら川右岸にあり、南東平林ひらばやし町、西は牛屋うしや村、北東松沢まつざわ村に接する。文永七年(一二七〇)色部公長は三男長茂に小泉こいずみ庄牛屋条内作路つくりみち以西を譲った(同年八月二五日色部行忍(公長)譲状案写「古案記録草案」所収文書)。長茂は宿田氏の祖とされる。文保三年(一三一九)三月一八日の関東下知状案写(同文書)によれば長茂の子長行と色部長直は牛屋条と宿田村の境をめぐって争い、長直が論所の三分二を長行に渡すことで和与が行われた。文明一五年(一四八三)一二月一三日の色部朝長譲状案写(同文書)には朝長相伝の所領として「一所宿田分」がみえ、松鶴丸へ譲るとある。永正六年(一五〇九)九月一一日の耕雲寺領納所方田帳(耕雲寺文書)に「宿田七郎殿 四百苅法仏塚 (宿田)小嶋殿之分」が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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