…例えば常陸国南郡惣地頭や若狭国遠敷(おにゆう)・三方両郡惣地頭職の場合のように,郡内の荘郷地頭とは別に郡全体に対してなんらかの知行権を有する場合や,郡内の荘郷地頭を集中的に知行し,それらの地頭職の総称としてこれを惣地頭と呼ぶ場合があった。ただし鎌倉時代には惣領制との関連で,所領を分割相続した庶子たちの有した小地頭(こじとう)を統轄して幕府の軍役・番役を勤仕する一族の嫡子をとくに惣地頭もしくは惣領地頭と称した。惣領と庶子によって構成される血縁的結合体としての惣領制は,所領分与にさいし知行の分散を防止するところに起源を有した。…
…平安後期から鎌倉期においては,開発その他の由緒によって特定の領主に庁宣や下文を与え,国衙使等の入部を止めるなどの特権を付与したことをいう。鎌倉時代の九州では,国御家人の所領を安堵したうえで,より広域的に東国御家人に地頭職を付与し,いわゆる小地頭と惣地頭の重層的関係が成立していたが,惣地頭が小地頭の権限を侵すときは,小地頭に別納の下文を与え,惣地頭の支配外におくこととされていた(《御成敗式目》38条)。【工藤 敬一】。…
※「小地頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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