小奇形

六訂版 家庭医学大全科 「小奇形」の解説

小奇形
(子どもの病気)

 奇形器官の形の生まれつきの異常です。大きく大奇形と小奇形とに分類されます。大奇形は医学的または美容上問題になる重度のもので、口蓋裂(こうがいれつ)多指(たし)などが該当します。それに対し、小奇形は医学上問題になることは少なく、日常生活を送るうえでも支障を来さないような軽微なものです。

 一つ一つの小奇形は4%程度の人にみられ、約20%の人は何らかの小奇形をもっています。両眼隔離(りょうがんかいり)両眼の間が開いているもの)、眼瞼裂斜上(がんけんれつしゃじょう)(眼がつり上がっているもの)、耳介低位(じかいていい)(耳の付着部が低いもの)などたくさんの小奇形がありますが、それぞれに判定基準があります。

 小奇形が3個以上あると、何らかの大奇形や奇形症候群(染色体異常、単一遺伝子の異常、催奇形(さいきけい)物質などにより起こる特定の奇形の集まり)の存在が疑われます。小奇形の組み合わせから、染色体異常や奇形症候群の診断が容易になることもあります。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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