小林 存(読み)コバヤシ ナガロウ

20世紀日本人名事典 「小林 存」の解説

小林 存
コバヤシ ナガロウ

大正・昭和期の民俗学者,新聞記者 「新潟新聞」主筆



生年
明治10(1877)年6月6日

没年
昭和36(1961)年3月10日

出生地
新潟県蒲原郡横越村(現・中蒲原郡横越町)

別名
号=粲楼,烏啼

学歴〔年〕
東京専門学校英文科〔明治29年〕卒

主な受賞名〔年〕
新潟日報文化賞

経歴
大庄屋の家に8人兄妹の末っ子として生まれ、兄たちが相次いで早逝していたことから、生きてほしいとの願いをこめて“ながろう”と名づけられた。一時期佐賀県で英語教師を務めたが、のち郷里新潟に戻って明治37年から「新潟新聞」の主筆を務めた。大正2年退社。5年高志社を興して「高志時報」を創刊。その後、新潟の民俗及び歴史研究に専念し、昭和10年郷土研究雑誌「高志路」を創刊。28年には新潟民俗学会を設立、新潟県における民俗学の先駆者として活躍。同年越後の文人・鈴木牧之の「秋山紀行」に記された木の皮や草の繊維を使って編んだ幻の布“アンギン”を発見した。「横越村誌」や「新津市誌」の編纂にも携わった。著書に「県内地名新考」「越後方言考」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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