小橋 かつえ(読み)コバシ カツエ

20世紀日本人名事典 「小橋 かつえ」の解説

小橋 かつえ
コバシ カツエ

明治〜昭和期の社会事業家 博愛社理事長。



生年
明治9年2月8日(1876年)

没年
昭和39(1964)年2月19日

出生地
和歌山県伊都郡見好村

本名
小橋 勝乃

旧姓(旧名)
山本

学歴〔年〕
プール女学校卒

主な受賞名〔年〕
朝日賞社会奉仕賞〔昭和34年〕,大阪市民文化賞〔昭和36年〕,勲四等宝冠章

経歴
教員として郷里・和歌山県の小学校に在職中にキリスト教徒(日本聖公会)となり、23歳で大阪のプール女学校に入学。同校校長トリストラムの感化を受け、卒業後は同校の裁縫教師を務めた。明治37年博愛社社長・小橋実之助と結婚し、夫の孤児救済事業を助けた。昭和8年に夫が没すると、その後任として第3代社長に就任。以後、事業の近代化を図って同社を財団法人化し、小児保育相談所や教会堂を開設するなど設備の拡充に力を注いだ。12年には軍人母子ホームを開き、出征軍人の遺族保護にも着手。戦中戦後の混乱期にあっても孤児たちの養育を続け、25年には社会福祉法人の認証を受けた。さらに低額診療所、虚弱児ホーム、幼児ホームを立て続けに新設するなど乳幼児への幅広い慈善事業を展開した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報