小武村
おたけむら
[現在地名]山香町小武
広瀬村の北、八坂川北岸の同川支流小武川・今畑川の流域に立地し、北に鋸山(田原山、五四二メートル)がそびえる。北東は国東郡波多方村(現大田村)。村は山口・徳野・川内・小武寺・坂口・筈別当・城ノ尾・弓場・五反田・藤ノ木・今畑・中畑・御所苑・船川原・久保・東大岳越井・苅屋・長崎・鳥屋・堀切・松村の二二の小村から構成される。戦国時代と推定される某本地坪付(大久保文書)に「一所 山香郷之内小岳五十貫」とみえ、戦国末期と推定される一二月二一日の志手泰吉書状(志手トラエ文書)には「小武村之内、明源別当名」とある。大永三年(一五二三)一一月二〇日の山香郷寺社領覚書案(田北政治文書)によると当村小武寺の寺領が山香郷内に三町二段あった。戦国期の山香郷給人帳(同文書)には「三町今畑 吉弘大蔵少輔」とあり、前掲志手泰吉書状に「長野長門方領地」として「松村名」がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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