山香町(読み)やまがまち

日本歴史地名大系 「山香町」の解説

山香町
やまがまち

面積:一四三・七一平方キロ

国東くにさき半島の着根部の山間地帯に位置し、東は波多方はだかた(四八一メートル)を主峰とする山地を境に杵築きつき市、南は鳥屋とや(五九〇・一メートル)唐木からき(五九九・七メートル)を主峰とする鹿鳴越かなごえ山塊を境に日出ひじ町、西は御許おもと(六四七メートル)くもヶ岳(六五二・九メートル)南麓の山地と十文字原じゆうもんじばる高原北麓の山地を境に宇佐郡安心院あじむ町・宇佐市、北は津波戸つばと(五二九・四メートル)はなが(五九二・八メートル)のこぎり(田原山、五四二メートル)を主峰とする山地を境に豊後高田市・西国東郡大田おおた村とそれぞれ接している。町の中央を八坂やさか川と支流立石たていし川が流れ、二川に挟まれた地点に町の中心街の野原のはるがある。八坂川の流域には日指ひさしの谷、立石川流域には立石の谷が開けている。町の北西端の向野むくの地区は宇佐平野を流れる寄藻よりも川の支流向野川の上流に開けた地区で、山浦やまうら地区は駅館やつかん川上流の支流である山蔵やまぞう川上流に開けた小盆地である。JR日豊本線と国道一〇号は八坂川から立石川に並行に走り、中山香駅と立石駅が開設されている。立石駅の西には立石トンネルがあり、国道一〇号には立石峠がある。

四方山に囲まれた地域で、広瀬ひろせの八坂川に北面する岩陰に縄文時代草創期の川原田かわはらだ岩陰遺跡がある。弥生時代の遺跡には大原おおはる遺跡・赤迫あかざこ祭祀遺跡、古墳時代には倉成又井くらなりまたい遺跡・上市かみいち遺跡があり、古墳としては赤迫古墳・広瀬大原ひろせおおはる古墳・貫井ぬくい古墳・野原田居のはるたいの古墳などがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報