小縮尺図(読み)しょうしゅくしゃくず(その他表記)small scale map

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小縮尺図」の意味・わかりやすい解説

小縮尺図
しょうしゅくしゃくず
small scale map

地誌的縮尺図 chorographic scale mapともいう。縮小率が大きく,広い地域を1枚の地図の中に収め,大地域を大観できる地図で,地形図の場合5万分の1,一般図の場合は 20万分の1以下の縮尺の地図を小縮尺図といっている。小縮尺図は広い地域を1枚の図葉に収めるため,地図表現では概形描示や記号表示がおもで,地物の真位置表示は困難であり,それらの転位も著しい。しかし,全体的な情勢や位置関係,対応関係が把握できるという特色があり,基本計画などにはすべて小縮尺図が用いられる。小縮尺図は,通常,盛込めるだけ盛込んだ形に表わされることが多く,表現事項を見やすくするために,ほとんど多色図となっている。

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世界大百科事典(旧版)内の小縮尺図の言及

【地図】より

… 地図はまた,視点をかえれば,いろいろな角度から分類することができる。たとえば縮尺という視点に立てば,大縮尺図,中縮尺図,小縮尺図などと分類できるし,作成方法という視点に立てば実測図と編集図に区分できる。さらに地図の図法(投影法)からも分類できるし,表現法からも分類できる。…

※「小縮尺図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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