小貝浜(読み)こかいはま

日本歴史地名大系 「小貝浜」の解説

小貝浜
こかいはま

[現在地名]日立市川尻町 小貝

梁津やなつ(十王川)河口東側の海浜で、豊良とよら浦ともいう。「常陸国風土記」多珂たか郡の項に「郡の南廿里に藻島の駅家あり。東南のかたの浜に碁子あり。色は珠玉の如し。謂はゆる常陸の国に有らゆる麗しき碁子は、唯是の浜のみなり」と記され、「水府志料」に広さは長一七〇間・横二〇間とされる。碁子は、栗田栗隠著「事蹟雑纂」には山椒貝と記され、文政年間(一八一八―三〇)の木内玄節著「常陸物産誌」には蚕養石とあり、「大ナルハ竜眼ノ如ク、大豆ノ如シ、小ナルハ小豆ノ如ク、光瑩玉ニ類ス、円扁碁子ノ如ク、其色青黄赤白紫黒アリ、又茶色青白相交リ、染ルガ如キモノアリ」と述べる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android