山吹山
やまぶきやま
井手の東方、玉川南岸の数峰の総称で、最高峰は標高三七〇メートル。井手は山吹の里として古来、歌に詠まれる。山名もこれにちなむものであろう。
山吹山の数峰は綴喜・相楽郡界にあり、明治一三年(一八八〇)相楽郡和束郷ほか一三ヵ村が山吹山と駒留山の所有を主張し、山論となった。井手村の宮本弥次郎らは古来井手村の共有山であると反論し、裁判の結果、同一八年井手村の所有と決定した(宮本弥次郎正道翁顕彰碑)。同三七年、大字井手小字山吹山の共有林一三六町六反余のうち、約三〇町歩が植林された(井手町史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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