山室保嘉(読み)ヤマムロ ヤスヨシ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「山室保嘉」の解説

山室 保嘉
ヤマムロ ヤスヨシ


職業
箏曲演奏者(山田流),胡弓演奏者(藤植流)

別名
号=翠景

生年月日
天保10年 3月19日

出生地
江戸(東京都)

経歴
材木商山室和助の三男。8歳で玉川検校に師事して山田流箏曲を、18歳で上崎勾当に師事して藤植流胡弓を学ぶ。胡弓家としては、寺島花野・岸岡祥光らと並んで三名人の一人と称され、明治20年代に胡弓曲「岡安砧」を箏に移曲したと云われる。箏曲の作曲に「伊達模様」がある。

没年月日
明治40年 10月3日 (1907年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

世界大百科事典(旧版)内の山室保嘉の言及

【藤植検校】より

…植一は第71代江戸惣録をつとめた。藤植流は,7代藤植を称した植(上)崎秋峰から,山室保嘉(1839‐1907),山室千代子(1875‐1951)と伝承され,千代子の門下が千代見会を結成してその保存につとめている。【平野 健次】。…

【山木派】より

…段物の演奏では,山田検校より上であったという逸話(《甲子夜話》)もある。門下に,2世山木のほか,吉田蓮台一検校,木村千代一検校(本来は吉田の弟子),玉川萩之一検校らがあり,木村の門から初世越野栄松の先師望田栄貴,玉川の門から,藤植流(ふじえりゆう)胡弓家でもある山室保嘉が出た。なお,木村の弟弟子青木勾当の門から,後に山勢派に転じた山多喜(山田喜・山滝)栄松一検校(後名松調)が出ている。…

※「山室保嘉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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